― オンライン面談を活用した組織づくり支援 ―

ご相談の背景

長年にわたり美容室を経営されてきた企業様。近年、新たな事業領域への展開を進める中で、会社のあり方や代表者自身の仕事に対する考え方にも変化が生まれていました。

一方、長年会社を支えてきたスタッフとの間では、会社の方向性や今後期待する役割について、十分に話し合う機会を持てていないことを代表者自身が課題として感じていました。

「これからどのように一緒にやっていくか」「会社が変わる中で、どのような役割を担ってもらうのか」。こうした点を整理したいというご相談から支援が始まりました。

支援内容

今回の企業様は遠隔地に所在しているため、オンライン面談とWebアンケートを組み合わせ、事前ヒアリングからスタッフ面談、代表者へのフィードバックまで、すべてオンラインで実施しました。

まず代表者への事前ヒアリングで、会社の歩み、事業展開の背景、今後の方向性、スタッフとの関係や期待を整理。そのうえでスタッフにはGoogleフォームによる事前アンケートを実施し、結果を参考にオンラインで個別面談を行いました。

面談後は内容を「会社」「代表者」「スタッフ」の3つの視点から整理し、今後の組織づくりに向けたフィードバックを行いました。

スタッフ面談から見えてきたこと

面談では、スタッフには長年続けてきた仕事への強い責任感と誇りがあり、今後も専門職として現場で働き続けたいという意思が確認できました。

一方、会社の状況や今後の方向性、自分に何を期待されているのかについては、十分に共有されていない部分も見えてきました。

そこで今回の課題を「二人の方向性が違う」と捉えるのではなく、「会社が変化する中で、それぞれが担う役割をあらためて整理し、共有する時期に来ている」と整理しました。

また、代表者とスタッフでは、これから担いたい役割や仕事との関わり方には違いがある一方、これまでの仕事への誇りを大切にしながら、これからの人生も自分らしく充実させていきたいという思いには、共通する部分があることも見えてきました。

方向性の違いだけを見るのではなく、こうした共通する価値観も、これからの関係を考えていくうえで大切な土台になると考えました。

フィードバックから具体的な次のステップへ

フィードバックでは、面談結果の報告にとどまらず、今後の方向性を代表者と一緒に検討しました。

代表者からは、スタッフの専門性と長年の経験を活かし、今後は美容部門全体を統括的に見てもらいたいという期待が示されました。一方、会社全体の方向性や最終的な経営判断は代表者が担い、美容部門ではスタッフの現場経験や専門性をこれまで以上に活かす、という役割分担が一つの方向性として見えてきました。

また、会社の実績や今後の方針を定期的に共有し、美容部門の意思決定にもスタッフの意見や提案を取り入れていくことを話し合いました。

中長期的な会社とスタッフの将来

今回のフィードバックでは、目の前の関係性だけでなく、数年後を見据えた会社のあり方とスタッフのキャリアについても話し合いました。

今後の事業構成、美容部門の位置づけ、スタッフの経験をどう活かすか。現時点で一つの答えを出すのではなく、会社の将来像とスタッフ自身の残りの職業人生を並行して考えていくことを確認しました。

代表者からは、勤務時間や休日など、さらに働きやすい環境を整え、仕事への誇りを持ちながらこれからの人生も充実させてほしいという思いも示されました。

経営者様のコメント

「30年共に歩んできたスタッフとの関係を、中立の立場の専門家に整理していただいたことで、思い込みではなく事実に基づいて次の一歩を決められるようになりました。双方の心に寄り添いながら、経営の意思決定に直結する示唆をいただけたことに感謝しています。長年のスタッフとの向き合い方に悩む経営者の方に、心からお勧めします。」

Neutral Zoneより

小規模な企業では、経営者とスタッフとの距離が近い一方、長く一緒に働いているからこそ「言わなくても分かっている」関係になりやすいことがあります。

今回も、長年築いてきた関係そのものに大きな問題があったわけではありません。むしろ、会社や経営者の考え方が変化する中で、これまで言葉にしなくても成立していた役割や関係性を、あらためて整理する時期を迎えていたのだと考えています。

また、お互いの違いを明確にするだけでなく、共通して大切にしているものを見つけることも、関係を組み直していくための重要な手がかりになります。

長年築いてきた関係を否定するのではなく、これからの会社とそれぞれの人生に合った関係へ組み直していく。今回の取り組みは、そのための一つの出発点になりました。

今回のフィードバックを受け、今後も必要に応じて第三者を交えながら対話を重ねていきたいとのご希望をいただいています。Neutral Zoneとしても、今回整理した役割や情報共有、働き方などが実際の職場の中でどのように進んでいくかを確認しながら、継続的に伴走していく予定です。

Neutral Zoneでは、経営者・従業員双方へのヒアリングを通じて、仕事観やキャリアも含めて整理し、人と組織の双方の視点から職場づくりを支援しています。遠隔地の企業様についても、オンライン面談やWebアンケートを活用し、一連の支援が可能です。